「超世代」マーケティング


ちょうど二週間前でしょうか。東京ドームではSMAPのコンサートツアー(Mr.S -SAIKOU DE SAIKOU NO CONCERT TOUR-)初日を迎えました。

水道橋から自宅に帰る時、駅にて大勢の東京ドーム帰りの方々と鉢合わせてしまいました。一見すると客層は30〜50代の女性がほとんど。


それに関連して、一週間前の記事ですが、このような記事がありました。

SMAPユニクロ、TDL…人気つくる「超世代」力 (9/11 日経電子版)http://s.nikkei.com/1rJi4Jo

SMAPやディズニーランドなどの人気のコンテンツは、世代を超えた様々な人々がしぶとく通い続け、人気を保っているのだと分析しています。

現在の少子高齢化によって若い世代の人口は細る一方ですが、中高年が通い続ける需要減を補っているというのです。


妖怪ウォッチの超世代力

上記の記事の「超世代」の意味合いとは少し異なりますが、世代を超えたマーケティングに成功した事例が、妖怪ウォッチでしょう。

「家族が納得できる娯楽」としてのゲーム 『妖怪ウォッチ』成功の理由に迫るhttp://ji-sedai.jp/series/research/008.html

こちらは物語評論家さやわかさんの記事になります。

ここで注目する箇所は、「家族みんなが楽しむレジャー」というポイントです。

週末になると子供の妖怪メダルを集めるために家族総出で出かける、というケースが数多く存在していると言います。

確かに、先日も自宅近くのマックでお母さん同士が「妖怪メダルが〜」と言っていたのを耳にしました…。


「ゲームを購入したらそれで終わり」ではなく、ゲームを購入者である両親を巻き込んでいるのです。今では課金システムが流通しており、「課金したいからお金ちょーだい」とか言ってる子供もいるかもしれません。それによって商品購入後、ゲームと両親がかけ離れている感覚は薄れているのかもしれないですね。友人とポケモンをゴリゴリやってたぼくからすると、驚愕のシステムです。


親子連れというのはいつの時代も市場のターゲットにされてきましたが、ここまで消費者の行動が伴った事例というのは近年稀にみるものではないでしょうか。



女性アイドルに見る「超ジャンル」マーケティング

また、アイドルの売れ方に関しても「超世代」の考え方が適用できるのではないかと思います。ただ、ここでは世代というよりも「超ジャンル」といった方がいいかもしれません。


例えば、ももクロHMVイベのかまってちゃん対バンやZ移行期辺りからロック界隈や芸能人を巻き込み多くのファンを獲得、波及速度を加速させていきました。

地盤を固めた後もオズフェスに登場したり、作詞作曲を大槻ケンヂ中島みゆきに依頼するなど、ジャンルを越えたファンを獲得する戦略を打ち続けています。


また、最近ではBABYMETALがメタル界隈や30〜50代のおじさんや海外で、でんぱ組がサブカル層やロック界隈でファンを獲得して地盤を固めつつあります。


ヲタ層・ガチヲタ勢のみに支持されるのではなく、他のジャンルからファンを獲得することに成功したアイドルが陽の目を見れるのでしょう。


個人的には清純派ヒップホップアイドルのlyrical schoolが今後面白い動きを見せると思っています。ヒップホップ層のパイ自体は少ないものの、tofubeatsという今後有力になり得る存在が背後についています。

20140809 with lyrical school

20140809 with lyrical school



少子高齢化の時代に、どの世代をターゲットにどんな戦略を立てるかについて多くの企業が頭を悩ませています。その中で、特定のターゲットのみならず、他世代・他ジャンルにも引っかかるようなフックを上手く取り付けたモノが売れていくのでしょうね。